荒木コンサルティング・オフィス 荒木俊弘のブログ

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部下を育てるポイントは、「わかる→動く→継続する」を常に意識することです。

2014年3月12日12:00 AM

管理職が部下を指導する場合、ひとつの基準を持って接することが重要です。
その基準が「わかる→動く→継続する」です。

私は、コンサル場面でよく管理職の方と各店舗の巡回指導を行います。
その数、1,000回は超えているでしょう。

その中で分かったことは、部下(あるいは店舗)の販売力を伸ばす管理職
は相手の現在地を的確につかんで助言している、ということです。

たとえば、
商品知識が身に付いていない・・・これは「わかる」段階。
商品知識をもとにお客様への提案ができていない・・・これは「動く」段階。
お客様への提案をやったりやらなかったりする・・・これは「継続する」段階。

今どの段階にいるのかを思考の出発点にします。

部下の現在地を見極めて課題をつくることができるので解決策は急所をはずしません。
「わかる→動く→継続する」を部下に助言する際の基準として持っているからできるのです。

その逆が、業務伝達タイプです。
一通り会社の連絡事項を話し、そのあとは数字の確認をして「もう一歩の頑張りだ!」
などと抽象的な激励で話し合いをしめてしまう。

そして、中間が数字チクチクタイプです。
カウンセリングのごとく話し合うようだが、的確なアドバイスができないので、矛先を
数字に持っていきチクチク責める。面談は終始このパターンで時間切れ。

残念ながら、この2つのタイプの管理職が圧倒的に多い。あなたの会社はいかがですか?

社員指導の成果は、社員を今より一歩成長させること。そのためには社員が抱えている課題
を解決する助言、ここへの集中が肝です。しかしここで注意しなければいけないのは、課題
が的を得ているかどうかということ、それにより結果は180度変わってしまいます。

急所の課題を見つける前提が、社員の現在地を掴むことでありそれが「わかる→動く→継続する」
なのです。

 

実は、私のセミナーで何回かこの話をしたことがあるですが、参加した経営者の中に「はっ」
とした表情のあとに「うんうん」と頷いておられるケースがあります。意外に多いです。

「わかる→動く→継続する」という単純で当たり前のことなのに、はじめて聞いたような反応を
されます。
きっと、このような視点を忘れかけていたのかも知れませんね。

 

今日から、巡回指導にあたる管理職に「管轄する店舗は、それぞれどの段階ですか?」「○○店長
はどの段階にある?」と問いかけてみてください。明確に答えられない管理職は、まさしく業務
伝達タイプか数字チクチクタイプです。

早速、「わかる→動く→継続する」を基準に持ち、指導することを教えてください。

これが習慣化されれば、部下は育ちます。そして数字も上向きに変化していくでしょう。

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