毎月1回行われる店舗でのミーティング。テーマは販売計画の進捗と改善。リーダーの役割
が重要な場面です。
しかし、リーダーが新任の場合、うまく進めることができないケースが多々あります。
”話が伝わらない、スタッフの意見がでない、何をするかが決まらない”という感じです。
「何度も、何度もミーティングの進め方を教えたが変わらない。マネージャー研修にも派遣
して勉強もさせたんですが・・・。」
「何とかしてください。」
実際に契約先からこのような依頼を受けたことがあります。
私がとった行動は、次の通りです。
早速、ミーティングに参加させてもらいました。案の定一方的な話かけに終始して、何も
決まらない。まずいパターンでした。
上司はやり方を何度も教えた。本人は外部のマネージャー研修も受けて知識はある。
いったいどこに問題があるのだろうか?盲点はないか。
実際は次の手順で進め、結果は思いのほか早く改善されました。
1、本人とヒアリングを行う。
(上司からこのようなお話しがあったので、一緒に改善していきましょうという旨を伝える。)
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2.レコーダーでミーティングをすべて録音してもらう。
(私は参加せず、あくまで普段通りに進めてもらう。)
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3.後日、本人とのヒアリング。、真ん中にレコーダーを置いてお互い録音を聞きながら行う。
(気になる箇所でレコーダーを止め、どこがまずいのか、どう変えると良いのかを話し合う。)
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4.その後、再度ミーティングを録音してもらう。
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5.そして、また本人とヒアリングする。
(改善された部分を都度レコーダーを止めながら本人へ伝える。なぜこうなったかを話し合う。)
注意)ミーティングを録音する際は、参加するスタッフに録音する主旨を伝えて、オープンな場
で行なってください。
さて、この一連のやりとりには、ポイントが2つあります。
ひとつ目は、「本人の自覚」に焦点をあてたこと。
上司が何度も教え、研修で知識も得ている。しかし、ミーティングではそれが実行されていない。
本人に確認しましたが、自分はできていると思い込んでいたのです。”できていない”という自覚
がなかった。ここが盲点です。
上司が教えたこと、研修で学んだことは、本人が現状を自覚することで、初めて実行されるので
す。
ふたつ目は、レコーダーを使用したこと。
本人の自覚を促す方法はいろいろあります。このケースではレコーダーを使ってミーティングの
一部始終を実際に聞いてみる。これが、自分のやり方を客観視するために役立ちました。
私事になりますが、セミナーや研修を行う前に、レコーダーに向かってひと通り話を録音して、
それを聞きながら内容を修正していく作業をしています。
そうすると、ほぼ毎回、ダメなところを目の当たりにします。「準備は完璧だ」などという思い
は単なる思い込みで、客観的に見ると直すべき点が数多くでてきます。そこであらためて一つ一
つ修正できるので、レコーダーは欠かせません。
以上、この2つのポイントを意識してみてください。
何度も何度も指導するが、一向に変化がない時。選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょう
か。
ご参考になれば幸いです。