荒木コンサルティング・オフィス 荒木俊弘のブログ

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新任リーダーが行うミーティングの進め方を改善する。盲点は何か。

2016年10月24日12:00 AM

毎月1回行われる店舗でのミーティング。テーマは販売計画の進捗と改善。リーダーの役割

が重要な場面です。

しかし、リーダーが新任の場合、うまく進めることができないケースが多々あります。

”話が伝わらない、スタッフの意見がでない、何をするかが決まらない”という感じです。

 

「何度も、何度もミーティングの進め方を教えたが変わらない。マネージャー研修にも派遣

して勉強もさせたんですが・・・。」

「何とかしてください。」

 

実際に契約先からこのような依頼を受けたことがあります。

私がとった行動は、次の通りです。

早速、ミーティングに参加させてもらいました。案の定一方的な話かけに終始して、何も

決まらない。まずいパターンでした。

上司はやり方を何度も教えた。本人は外部のマネージャー研修も受けて知識はある。

いったいどこに問題があるのだろうか?盲点はないか。

 

実際は次の手順で進め、結果は思いのほか早く改善されました。

 

1、本人とヒアリングを行う。
(上司からこのようなお話しがあったので、一緒に改善していきましょうという旨を伝える。)

2.レコーダーでミーティングをすべて録音してもらう。
(私は参加せず、あくまで普段通りに進めてもらう。)

3.後日、本人とのヒアリング。、真ん中にレコーダーを置いてお互い録音を聞きながら行う。
(気になる箇所でレコーダーを止め、どこがまずいのか、どう変えると良いのかを話し合う。)

4.その後、再度ミーティングを録音してもらう。

5.そして、また本人とヒアリングする。
(改善された部分を都度レコーダーを止めながら本人へ伝える。なぜこうなったかを話し合う。)

 

注意)ミーティングを録音する際は、参加するスタッフに録音する主旨を伝えて、オープンな場

で行なってください。

 

さて、この一連のやりとりには、ポイントが2つあります。

ひとつ目は、「本人の自覚」に焦点をあてたこと。

上司が何度も教え、研修で知識も得ている。しかし、ミーティングではそれが実行されていない。

本人に確認しましたが、自分はできていると思い込んでいたのです。”できていない”という自覚

がなかった。ここが盲点です。

上司が教えたこと、研修で学んだことは、本人が現状を自覚することで、初めて実行されるので

す。

 

ふたつ目は、レコーダーを使用したこと。

本人の自覚を促す方法はいろいろあります。このケースではレコーダーを使ってミーティングの

一部始終を実際に聞いてみる。これが、自分のやり方を客観視するために役立ちました。

 

私事になりますが、セミナーや研修を行う前に、レコーダーに向かってひと通り話を録音して、

それを聞きながら内容を修正していく作業をしています。

 

そうすると、ほぼ毎回、ダメなところを目の当たりにします。「準備は完璧だ」などという思い

は単なる思い込みで、客観的に見ると直すべき点が数多くでてきます。そこであらためて一つ一

つ修正できるので、レコーダーは欠かせません。

 

以上、この2つのポイントを意識してみてください。

何度も何度も指導するが、一向に変化がない時。選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょう

か。

ご参考になれば幸いです。